相続手続に必要な「出生から死亡までの戸籍」の集め方 | 福田法律事務所

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相続手続に必要な「出生から死亡までの戸籍」の集め方

相続にはさまざまな手続が必要です。中でも、意外と労力を要するのが「戸籍集め」。戸籍を集めるというと、やや奇妙に聞こえるかもしれませんが、相続の場面で必要となる戸籍はひとつではありません。特に「出生から死亡まで」の戸籍を集めるのは、なかなか大変です。そこで、戸籍収集のポイントについて解説します。

戸籍の種類と役割

日本の戸籍は、出生や親族関係を証明する書類です。また、住民票とは明らかに内容が違います。住民票は居住関係を証明するもので、出生や親族関係の証明ではないからです。

次に、戸籍の種類について説明します。戸籍には「戸籍謄本(こせきとうほん)」と「戸籍抄本(こせきしょうほん)」があります。

・戸籍謄本

戸籍に登録されている全員の情報かつ、全ての情報が記載されています。別名「全部事項証明書」と呼ばれます。戸籍が電算化(コンピュータ化)されたあとは、基本的に全部事項証明書と呼ぶことが多いです。

・戸籍抄本

戸籍に登録されている情報のうち、一個人の情報が記載されている書類です。別名「一部事項証明書」ともいいます。こちらも電算化(コンピュータ化)されたあとは、一部事項証明書と呼ぶことがほとんどです。

また、戸籍に何らかの変化があったことを示す書類も必要です。

・除籍謄本

存在していた戸籍から全員が抜けたことを証明する書類のことです。よく間違われるのですが「誰かが戸籍から抜けたこと」を証明するものではありません。あくまでも、「戸籍から全員が抜け、当該戸籍に誰もいなくなった」ことを証明する書類です。ただし、「除籍」という言葉自体は、何らかの理由(死亡など)で戸籍から抜けることを指します。
そのため、ある戸籍に3人の情報が記載されているとき、そのうちの一人が死亡して除籍になった場合は、戸籍謄本を取得すれば証明できます。

・改製原戸籍

法律の改正により、使われなくなった戸籍を「改正原戸籍」と呼びます。相続においては、この改製原戸籍も重要です。なぜなら、法律の改正で戸籍が書き換えられると、新しい戸籍には「転籍(離婚など)」や「除籍(死亡など)」の情報は記載されないからです。そのため、改製原戸籍と最新の戸籍(現在戸籍)を照らし合わせながら、相続人を調査していきます。

基本的に相続では、相続人全員の戸籍謄本を用意しなくてはなりません。また、亡くなった本人(被相続人)については、「出生から死亡までの戸籍謄本」が必要です。実は「出生から死亡までの戸籍謄本」を集めるのは、容易なことではないのです。

「出生から死亡までの戸籍」はどう集めれば良いの?

では、いよいよ本題です。相続では、「亡くなった人間の出生から死亡までの戸籍」を集める必要があります。このとき、出生から死亡まで、同じ場所に住んでいたのであれば、それほど難しくはありません。住所を管轄する役所に出向き、出生から死亡までの戸籍の交付を求める旨を申請書に記入して戸籍を取得すれば良いからです。

しかし、出生から死亡まで本籍地がひとつであることはそう多くありません。本籍地が何度か変わっていることが良くあるのです。この場合、以下のようなステップで戸籍書類を集めていきます。

  • 1.住民票から最後の本籍地を確認する
  • 2.最後の本籍地を管轄する役所から戸籍謄本(全部事項証明書)を取得する
  • 3.2で取得した戸籍謄本から、最後の本籍地の前の本籍地がないかを確認する(従前戸籍)
  • 4.従前戸籍の記載がある場合は、さらにその戸籍を管轄する役所から戸籍謄本を取り寄せる
  • 5.同時に改製原戸籍も確認しながら、他の本籍地がないかを確認し、辿っていく

1や2については誰でもできますが、専門家でもない限り、戸籍の内容を確認して3から5を繰り返しながら全ての戸籍書類を集めるのは難しいものです。

戸籍関係書類の収集は弁護士に依頼を

このように「出生から死亡までの戸籍」を集めるのはなかなか骨の折れる作業です。
戸籍は現行の形式になるまでに5回ほど変化しており、明治や大正時代のものは手書きです。手書きの戸籍は、非常に読みにくく、戸籍収集に慣れた人間でも判読しづらいもの。法定相続人を正確に特定し、相続をスムーズに進めるためにも、専門家である弁護士の手を借りるべきと言えるでしょう。

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