大量の田畑・山林が遺産で残されていた事例 | 神戸相続弁護士 福田法律事務所

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解決事例

大量の田畑・山林が遺産で残されていた事例

【解決事例】
相談前

相談者は神戸在住ですが、被相続人(父親)は車で数時間かかる遠方の大地主で、田畑や山林を合計50箇所以上所有したまま亡くなりました。

相続人は相談者とその兄の2名で、兄は父の近隣に住んでいましたが田畑や山林を相続する気がないため、どちらがその不動産を引き取るかで、遺産分割の協議が進みませんでした。

兄に代理人弁護士がついて遺産分割調停が申し立てられたため、相談に来られました。

相談後

遺産分割調停では、どちらがどの不動産を引き取るかが問題となりました。

通常の遺産分割調停では、不動産を引き取った相続人はその不動産価値分の遺産を取得したものとして扱い、他の相続人にはそれに見合う他の財産を取得させることで相続人間で公平に分割できるように調整します。

ところがこの50筆もの不動産は、すべて交通の便の悪い地方の田畑と山林で価値は0に近く、相続するとかえって管理の手間がかかるということで、調整が非常に難航しました。

兄側は、自宅近隣の利用価値の高い不動産以外は一切引き受けない、と強硬な態度を全く崩さなかったので、調停はまとまらず、審判となりました。

審判では、50筆ある不動産のうちの大半について、形式的競売(不動産を競売にかけ、代金を分割する)を命じられました。

審判になれば競売を命じられることは想定済みでしたので、当方は調停段階から、互いに管理の手間を最小限にするために不動産を場所ごとにいくつかのグループに分け、互いにまとまった土地を一括で相続するという提案をしていました。

最終的には、審判確定後に兄側と再度話し合った結果、当方が調停で提案した内容に沿った不動産の分割をすることで合意できました。

弁護士からのコメント

土地は時間の経過で消滅するものではないので、どこかで誰かが引き取らなければ相続問題が永遠に残ります。

どの相続人も引き取らない場合、最終的には競売にかけられることになりますが、相続人の誰も引き取りたくない不動産は競売でも買い手が出ることはなく、競売費用だけがかかることになります。

こういった場合、覚悟をもって不動産を取得するか、逆に不動産を取得する相続人に他の相続財産を多めに(場合によっては自分の財産からの持ち出しで)分与するなどの提案により解決を図ることが多いです。

人口減少が続くわが国では、今後はこのようなケースが増えてくると思われます。

その他の解決事例

遺産を求めないという生前の合意を調停で覆した事例

【解決事例】
相談前

相談者のご実家は、先祖代々から神戸の郊外に大きな土地を持つ農家でした。

高度成長期に開発が進み、周囲が次々に宅地や工業団地として開発されてきた結果、両親の代には既に農家を辞め不動産賃貸業が家業になっていました。この先祖伝来の土地は、金額にすると数億円の相当な評価額になっていました。

そのため、ご両親は早くから相続対策や遺留分対策を意識されていたようです。

相談者には兄がいましたが、兄の妻とも養子縁組をし、さらに高額の一時払い終身生命保険にも加入し、できるだけ相続時の現預金を減らそうとしていました。

それだけならまだよかったのですが、ご両親は相談者が結婚して自宅を建てるとき、その建築資金を出す条件として、将来両親の相続では何も貰いません、という念書を相談者に書かせていました。

ご両親は、長男が実家の財産をすべて引き継ぐべきという、昔の価値観が強い方だったのかもしれません。

相談者は若くして結婚したため、当時は世間のこともよく分かず念書にサインしましたが、いざご両親が亡くなり相続が発生したときも、兄は念書どおり弟である相談者に一切財産を渡そうとしなかったため、さすがにこれは不当ではないかと思い当事務所に相談に来られました。

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大量の田畑・山林が遺産で残されていた事例

【解決事例】
相談前

相談者は神戸在住ですが、被相続人(父親)は車で数時間かかる遠方の大地主で、田畑や山林を合計50箇所以上所有したまま亡くなりました。

相続人は相談者とその兄の2名で、兄は父の近隣に住んでいましたが田畑や山林を相続する気がないため、どちらがその不動産を引き取るかで、遺産分割の協議が進みませんでした。

兄に代理人弁護士がついて遺産分割調停が申し立てられたため、相談に来られました。

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親族でない第三者が特別縁故者として全財産の分与を受けた事例

【解決事例】
相談前

相談者は人柄がよく、世話好きで誰にでも親切な方でした。

相談があったのは、この方のご友人が亡くなった後、相談者に財産を残す旨の遺言が出てきたからでした。

相談者は、亡くなった方とは血縁関係にないにもかかわらず、友人として長年支えて上げてきました。入院に付き添ったり、仕事の世話をしたり、借金の返済を立替えたり・・・

亡くなった方は身寄りがなく、日ごろから相談者に対して大変感謝していたため、「私が死んだら私の財産は相談者に任せます」という自筆遺言を残して亡くなりました。

ご本人はおそらく相談者に全部遺贈するつもりだったと思いますが、この「任せます」という文言では相談者に対する遺贈かどうかがはっきりしません。

この先どのようにすべきか判断できない、ということでご依頼がありました。

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遺言無効確認訴訟を提起し勝訴した事例

【解決事例】
相談前

相談者は2人兄弟の兄で、父親の死後に初めて弟から自筆で書かれた父の自筆遺言の存在を知らされました。

遺言は数年前に書かれたものでしたが、書かれた当時父親の認知症が進んでおり、弟が遺言書作成時父親の家に頻繁に出入りしていたことから、弟の影響により作成されたことがうかがわれました。

相談者は、遺言で相続することに決められた財産の中身よりも、父親が生前に常々話していた意思が全く反映されていない遺言内容であったことに不信感を抱きました。

相続について弟と話し合う以前に遺言そのものの無効を認めさせ、父親の意思を尊重しなければならないと考え、遺言無効確認訴訟を提訴することになりました。

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