
解決事例
遺産分割を経ても実家に住み続ける権利を勝ち取った例
【解決事例】相談者は3人兄弟の次男です。
長男・長女はそれぞれ独立して実家を離れていましたが、次男は体を壊して仕事に就けなくなった時から、実家に戻って父親と長年同居してきました。
父親が亡くなり、兄弟間で遺産分割を協議しましたが、相談者は他の兄弟から、実家の不動産(父親名義)を処分して金銭で分配するよう求められていました。
長年父親の世話になり、生活の面倒を見てもらってきた次男のことを、他の兄弟は快く思っていなかったようです。
しかし、収入がわずかで蓄えもあまりない相談者は、今後賃貸で暮らしていけるかどうかも不明で、実家を売却してしまうと住むところがなくなってしまう可能性がありました。
その点を非常に不安に思い、実家に住み続けることを何とか他の兄弟に納得してもらえないか、と当事務所に相談に来られました。
相談後当事務所で他の兄弟との交渉を受任しました。
そのうえで、相談者は就業が難しく経済的に苦しいこと、実家が古く資産価値としては大きくないこと等を説明しました。
その結果、相談者が実家を相続し、預金等を他の2人で分ける遺産分割協議がまとまりました。
父親が残した預金等の額は大きくなかったため、相談者が実家を相続すると他の兄弟にとっては不利になってしまう分割案でしたが、他の兄弟たちも最後は相談者の状況に理解を示してくれたため、合意に至りました。
その他の解決事例
生前の多額の引き出しが問題になった遺産分割調停
【解決事例】相談者の父親が亡くなり,相続人は長男(相談者)と長女だけでした。長女は長年父親と同居していたため,相続発生後,相談者が長女に父親の遺産を明らかにするよう求めました。 ところが,長女から明らかにされた父親の遺産は,相談者が予想していたよりも預金金額がかなり少なかったため,不審に思った相談者がこのまま遺産分割の話を進めてよいか迷い,当事務所に相談に来られました。
詳しく見る >遺産を求めないという生前の合意を調停で覆した事例
【解決事例】相談者のご実家は、先祖代々から神戸の郊外に大きな土地を持つ農家でした。
高度成長期に開発が進み、周囲が次々に宅地や工業団地として開発されてきた結果、両親の代には既に農家を辞め不動産賃貸業が家業になっていました。この先祖伝来の土地は、金額にすると数億円の相当な評価額になっていました。
そのため、ご両親は早くから相続対策や遺留分対策を意識されていたようです。
相談者には兄がいましたが、兄の妻とも養子縁組をし、さらに高額の一時払い終身生命保険にも加入し、できるだけ相続時の現預金を減らそうとしていました。
それだけならまだよかったのですが、ご両親は相談者が結婚して自宅を建てるとき、その建築資金を出す条件として、将来両親の相続では何も貰いません、という念書を相談者に書かせていました。
ご両親は、長男が実家の財産をすべて引き継ぐべきという、昔の価値観が強い方だったのかもしれません。
相談者は若くして結婚したため、当時は世間のこともよく分かず念書にサインしましたが、いざご両親が亡くなり相続が発生したときも、兄は念書どおり弟である相談者に一切財産を渡そうとしなかったため、さすがにこれは不当ではないかと思い当事務所に相談に来られました。
詳しく見る >元夫の親族の特別縁故者として財産分与を受けた例
【解決事例】相談者は、朴訥でとても人のよい方です。
被相続人は、元夫の親族で、身寄りのない方でした。
相談者は、被相続人から苗字を継いで墓を守るために養子になってくれと頼まれ、改名しました。
その後、子どもの事情があって養子縁組は解消したのですが、その後も相談者は子どもの面倒を見てもらう代わりに、何かと被相続人の身の回りの世話を焼き、長年交流を続けてきました。
相談者は、被相続人が亡くなったとき預金通帳を預かっていましたが、相続人がいなかったため、この通帳をどうしたらいいか分からないとご相談に来られました。
詳しく見る >遺産分割を経ても実家に住み続ける権利を勝ち取った例
【解決事例】相談者は3人兄弟の次男です。
長男・長女はそれぞれ独立して実家を離れていましたが、次男は体を壊して仕事に就けなくなった時から、実家に戻って父親と長年同居してきました。
父親が亡くなり、兄弟間で遺産分割を協議しましたが、相談者は他の兄弟から、実家の不動産(父親名義)を処分して金銭で分配するよう求められていました。
長年父親の世話になり、生活の面倒を見てもらってきた次男のことを、他の兄弟は快く思っていなかったようです。
しかし、収入がわずかで蓄えもあまりない相談者は、今後賃貸で暮らしていけるかどうかも不明で、実家を売却してしまうと住むところがなくなってしまう可能性がありました。
その点を非常に不安に思い、実家に住み続けることを何とか他の兄弟に納得してもらえないか、と当事務所に相談に来られました。
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相談者は普段、他の兄弟とあまり交流がなく、口下手であったため、自分で説得できるかどうか心細かったようです。
権利としての相続分は兄弟で平等ですので、こじれると難しいケースでした。おそらく当事者だけで協議をしていたらまとまらなかったろうと思います。
弁護士が第三者としての立場から、相談者の置かれた状況を客観的に、丁寧に説明したのがよかったのだろうと思います。
初回相談時に暗かった相談者の表情が、最後は晴れやかになっていたのが印象的でした。