
解決事例
遺留分減殺請求をし、交渉により金銭の分与を受けることができた事例
【解決事例】相談者は長男で、ビル1棟を所有していた父親が亡くなり、相続が発生しました。長男と不仲だった父親は、次男にすべてを相続させる遺言書を作成しており、兄弟は父親が亡くなって初めてその遺言内容を知りました。
同じく父親の遺言により相続ができなかった長女は諦めていましたが、納得いかない長男は、こんな不公平な遺言を覆すことはできないかと当事務所に相談に来られました。
相談後遺言作成時期の父親の状態をお聞きする限り、判断能力の衰えもなく、遺言能力に問題がありませんでしたので、遺言自体の無効を主張することは難しいと考えられました。
そのため、遺言内容は明らかに次男以外の遺留分を侵害しているので、遺留分減殺請求ができると助言しました。
当事務所で受任し、遺留分減殺請求を行う旨の内容証明郵便を次男に送付しました。これを受けて次男も弁護士に相談したようで、減殺請求に応じると回答を受けました。
幸い、次男の方でもビルは売却予定だったため、売却金額の中から相当額を支払うことで交渉がまとまり、早期解決に至りました。
その他の解決事例
オープンに遺産分割を進めて早期に終了した事例
【解決事例】相談者の兄は独身で、多額の財産を残して亡くなりました。
他の兄弟の中には亡くなっている方もあり、その子供数名が代襲相続人になり、相続人が合計で5人の遺産分割のケースでした。ただし、日本全国に居住地が散らばっていることもあり、相続人間にはあまり交流はありませんでした。
相談者ご自身も高齢で、ご自身で各相続人に連絡を取り、一人ひとり説明して遺産分割の了解を得るのは不可能でした。
また、相続財産も多岐にわたり、不動産の処分も必要になるので、なかなかご自分で遺産分割を進めるのは厳しいケースでした。
詳しく見る >大量の田畑・山林が遺産で残されていた事例
【解決事例】相談者は神戸在住ですが、被相続人(父親)は車で数時間かかる遠方の大地主で、田畑や山林を合計50箇所以上所有したまま亡くなりました。
相続人は相談者とその兄の2名で、兄は父の近隣に住んでいましたが田畑や山林を相続する気がないため、どちらがその不動産を引き取るかで、遺産分割の協議が進みませんでした。
兄に代理人弁護士がついて遺産分割調停が申し立てられたため、相談に来られました。
詳しく見る >元夫の親族の特別縁故者として財産分与を受けた例
【解決事例】相談者は、朴訥でとても人のよい方です。
被相続人は、元夫の親族で、身寄りのない方でした。
相談者は、被相続人から苗字を継いで墓を守るために養子になってくれと頼まれ、改名しました。
その後、子どもの事情があって養子縁組は解消したのですが、その後も相談者は子どもの面倒を見てもらう代わりに、何かと被相続人の身の回りの世話を焼き、長年交流を続けてきました。
相談者は、被相続人が亡くなったとき預金通帳を預かっていましたが、相続人がいなかったため、この通帳をどうしたらいいか分からないとご相談に来られました。
詳しく見る >相手の寄与分の主張が審判で却下された事例
【解決事例】相談者は、兄妹の二人兄弟の兄でした。
ご両親が相次いで亡くなった後半年ほどは、神戸市内のマンションは手つかずのまま残され、これといって遺産分割の話し合いはありませんでした。
というのは、かなり昔から兄と妹とで性格が合わず、お互いにあまり関わりを持たずに十年以上過ごしてきたからです。
とはいえ、両親のマンションをこのまま放置するわけにもいかず、相談者は行政書士に遺産目録作成を依頼し、妹に対して遺産分割を呼びかけました。
しかし、妹はそれに対して全く返答することなく、困った相談者は当事務所に相談されました。
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当事務所で受任する前は、次男は遺言を盾に分与を拒否していたそうですが、当職からの内容証明郵便をきっかけに自ら弁護士に相談されたようで、長男に遺産の分与が必要であることをご理解いただけました。
不動産以外の遺産が多くない場合、遺留分を支払うといってもその原資がないケースがあります。
そういう場合の遺留分の請求はなかなか解決まで持っていくのは困難なのですが、今回は次男の方でもビルを売却する予定があったため、金銭的解決をスムーズに進めることができました。
なお、長女も同様に遺留分を侵害されていましたが、本人の意向で減殺請求を行わなかったので、結果長男だけが次男から遺産の分与を受けることになりました。