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相続人の一人が「成年被後見人」であるときの注意点

被相続人(亡くなった人)の財産について、誰が何を相続するのかを話し合う場として遺産分割協議があります。この遺産分割協議に参加し協議を成立させるには、相続人に「意思能力」や「行為能力」が必要です。
しかし、何らかの事情で相続人のうちの誰かがこういった能力を持たない場合は、どうすべきなのでしょうか。
今回は、相続人の一人が「成年被後見人」であるときの注意点を解説します。

相続人のひとりが「成年被後見人」であるとき

冒頭でも述べたように、相続人として遺産分割協議に参加し協議を成立させるためには、意思能力と行為能力を持っている必要があります。

「成年被後見人」とは、すでに成人しているが何らかの事情で相続人本人に正常な物事の判断が期待できない場合で、家庭裁判所から成年後見人が選任されている人のことをいいます。
成年後見人が選任される場合としては、高齢、病気、ケガ、事故の後遺症など、さまざまな理由が考えられます。こういったケースでは、家庭裁判所に成年後見選任の申し立てを行い、「成年後見人」を選定して代理人になってもらいます。
成年後見人は、成年被後見人の財産を維持・保全する義務を負っています。そのため、相続の場面であれば、成年被後見人の法定相続分(続柄に対して法律で定められた相続分)を確保する必要があります。

また、
・身上配慮義務(民法858条)…成年被後見人の生活や身の回りに配慮すること
・善管注意義務(民法644条・869条)…一般的な常識の範囲で「注意」や「管理」を怠らない義務
といった義務も負うのが通常です。

成年被後見人がいる相続で注意すべきこと

成年後見人は、成年被後見人の法定代理人として、本人の代わりに遺産分割協議へ参加できます。しかし、場合によっては代理権が制限され、また別の人間を選ぶことも考えられるのです。

例えば、認知症を患う高齢の女性Aの子供Bが、成年後見人になっているとしましょう。
このとき、女性Aと子供Bがともに、被相続人Cの相続人であるとします。
この場合、遺産の範囲は限られていますので、BはAの相続分を少なくしたりすることで自分の利益を増加させることができます。つまり、女性Aと子供Bの間には利益相反が発生しているということです。

既に述べたように、利益相反が発生する間柄での代理権は制限されるため、子供Bは遺産分割協議に参加できません。「成年後見監督人」が対応するか、新たに「特別代理人」を家庭裁判所に選任してもらって手続を進めます。

ちなみに成年後見監督人とは後見人の事務を監督する者です。これは民法849条に規定があります。

“第849条 (後見監督人の選任)
家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被後見人、その親族若しくは 後見人の請求により又は職権で、 後見監督人を選任することができる。”

さらに、その職務内容については、民法第851条で定めています。

“第851条 (後見監督人の職務)
後見監督人の職務は、次のとおりとする。
一 後見人の事務を監督すること。
二 後見人が欠けた場合に、遅滞なくその選任を家庭裁判所に請求すること。
三 急迫の事情がある場合に、必要な処分をすること。
四 後見人又はその代表する者と被後見人との利益が相反する行為について被後見人を代表すること。”

このように「成年後見人の行為を監督し、利益相反行為がある場合には成年後見人の代わりにさまざまな手続きを行う」のが成年後見監督人の役割といえます。

専門家の知恵を借りるべき成年被後見人の相続

このように成年被後見人が相続人である場合は、後見人や監督人が遺産分割協議に参加します。ただし、後見人や監督人自体が、相続人本人の財産を使い込んでしまうというケースも多数報告されています。

信頼できる第三者であり、法律の専門家である弁護士を後見人や監督人に選ぶのも、相続人の財産を守るための方法といえるでしょう。

このコラムの監修者

  • 福田大祐弁護士
  • 福田法律事務所

    福田 大祐弁護士(兵庫県弁護士会)

    神戸市市出身。福田法律事務所の代表弁護士を務める。トラブルを抱える依頼者に寄り添い、その精神的負担を軽減することを究極の目的としている。

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