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遺言信託について

はじめに

遺言の内容を確実に実行してほしいときに、選択肢の一つとなるのが「遺言信託」です。遺言信託は、遺言書作成に関する相談から、遺言書の保管、遺言の執行まで、相続について一連の手続きを第三者(主に信託銀行)に委託することをいいます。
相続人同士の争いを防ぐ目的で遺言書を作成したものの、遺言書に不備があったときに相続争いが起きてしまっては本末転倒です。遺言信託は、このような事態に陥らないための相続対策のひとつでもあります。

※サービスの通称として「遺言信託」という名称が使われていますが、遺言で信託を設定する信託法上の遺言信託とは別の概念です。
まず、遺言を残す「遺言者」は、信託銀行等の信託先に遺言書の内容について相談をします。そして信託先の助言のもとに遺言書を作成し、公証役場に持ち込んで公正証書遺言にします。遺言者が死亡後、遺言執行人として指名された信託銀行等が、遺言執行人として保管していた遺言書を公開します。

遺言書の公開を受けて、相続人は信託銀行等から相続税や納付手続きについてアドバイスを受けられるほか、遺産分割を実行も信託銀行等に依頼できます。

このように、遺言書に関する一連の手続きを金融機関に任せられるので遺言者も相続人にとってもメリットが大きく見えますが、遺言信託は金融機関だけでなく、弁護士にも依頼できます。

信託銀行と弁護士、どちらに依頼するべき?

信託銀行と弁護士では、手数料の項目が異なります。信託銀行で年間保管料(5,400円)や遺言執行報酬(財産額によって異なる)などかかり、弁護士費用は相談料(無料~30分5,400円)と着手金(約20~30万円)、成功報酬(財産額によって異なる)がかかります。

ここではわかりやすく、三菱UFJ信託銀行と一般の法律事務所の両者でかかる遺言書の作成、ならびに遺言執行の手数料の相場を比較してみましょう。

  三菱UFJ信託銀行※ 弁護士費用の相場
遺言書の作成手数料 30万円 10~20万円
遺言執行手数料 150万円(最低額) 30万円(最低額)

※30万円型プランの場合

 

ここでは、三菱UFJ信託銀行の手数料を例に紹介していますが、他の信託銀行の費用相場についてもおおむねこれくらいです。

 

信託銀行と弁護士のそれぞれのメリット

 

信託銀行は、いずれも大企業で組織力があるため、常に一定のレベルでのコンサルティングが期待できます。また、弁護士のように個人に依存しないため、いざ遺言執行の際に執行者となるべき者がいないという可能性は避けられます。

一方、特に遺産総額が1億円以下の場合においては、弁護士に依頼するよりも遺言執行手数料が高額になってしまいます。

 

弁護士に依頼する場合、上記のように費用面でメリットがあります。

また弁護士なら相続人同士のトラブルが発生したとき、仲介役となって紛争を解決することができますが、信託銀行は相続人同士の争いに関与しないため、改めて弁護士を探さなければなりません。

さらに、遺言書の作成にあたっては保有財産をすべて把握する必要がありますが、信託銀行に依頼すると資産状況をすべて知られてしまうため、金融商品を勧誘してくることがあります。弁護士は金融商品を取り扱っていないので、このような勧誘は一切ありません。

 

 

遺言信託なら弁護士に相談を

当事務所でも遺言信託を取り扱っており、相続に詳しい弁護士が遺言書の作成、相談、執行までをサポートいたします。遺言信託についてさらに詳しく知りたいとき、または弁護士に遺言信託を依頼したいときは、お気軽にご相談ください。

このコラムの監修者

  • 福田大祐弁護士
  • 福田法律事務所

    福田 大祐弁護士(兵庫県弁護士会)

    神戸市市出身。福田法律事務所の代表弁護士を務める。トラブルを抱える依頼者に寄り添い、その精神的負担を軽減することを究極の目的としている。

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