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遺産の使い込みを防ぐために~成年後見人はどう決定すべき?

2000年から施行された成年後見制度は、相続の場において非常に重要です。
特に「誰を成年後見人にするか」で悩む方が多いようです。というのも、成年後見人が遺産を使い込んでしまう例が後を絶たずトラブルに発展するからです。
では、遺産の使い込みを防ぐためには、いったい成年後見制度をどう利用すべきなのでしょうか。

相続で成年後見人が必要なケース

成年後見人は、何らかの事情で意思決定や判断ができなくなった人の代わりに意思決定や判断を行う人を指します。後見人がいれば、判断能力の欠如により不利な契約を結んで不利益を被らないよう事前に予防することができます。

これは、相続の場でも重要な制度です。
例えば、相続人の中に判断能力がない人がいる場合を考えてみましょう。
遺産分割協議は、相続人全員の同意がなければ成立しません。そうすると,相続人の中に判断能力の低下もしくは欠如した人物がいる場合、その人が遺産分割に応じるかどうかの判断をすることができないことによって、いつまでたっても遺産分割協議が成立しません。

こういった事態を防ぐために、判断能力がない相続人に対して成年後見人を付け、遺産分割協議を行うのです。ただし、これには大きな課題が潜んでいます。

成年後見人による遺産使い込みのリスク

本来、成年後見人は、被後見人の財産を適切に管理して、被後見人の生活を守っていかなくてはなりません。これは、民法858条に規定されています。

“第858条 (成年被後見人の意思の尊重及び身上の配慮)
成年後見人は、成年被後見人の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を行うに当たっては、成年被後見人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。”

しかし、成年後見人になった親族が、遺産を使い込んでしまうトラブルが後を絶ちません。
親族が後見人になっているような場合には、被後見人に近しく信頼していた身内が遺産を使い込んでしまうため、なかなか防止できないのが実情です。

このような実情から、専門知識をもった信頼できる第三者を成年後見人にする、というケースが増えています。

事前に自分で成年後見人を決めることも可能

実は成年後見人には2種類あり、ひとつは「任意後見人」、もうひとつは「法定後見人」です。

・任意後見人…本人が健康なうちに、自分の意思で契約を結んだ後見人。公証役場で公正証書を作成し、任意後見契約を結ぶ必要がある。
・法定後見人…本人の判断能力が低下して日常生活に支障をきたすようになったとき、親族など利害関係人の申立てを受けて家庭裁判所が選任する後見人。

法定後見人の場合、最終的に後見人を選ぶのは裁判所です。そのため、必ず希望どおりの人間が後見人になるわけではありません。最近では親族よりも、弁護士などの第三者が後見人に選ばれるケースが増えています。

そこで、将来に不安があるならば、任意後見制度によって事前に弁護士と契約する、ということも可能です。
先のことですから踏ん切りがつきにくいかもしれませんが、大切な遺産を守るためには有効な手続きといえます。任意後見制度を使って弁護士に後見人を依頼しておけば、将来、親族の遺産使い込みや不正を防ぐことができるのです。

また、もうひとつの方法として、「後見制度支援信託」があります。
これは、被後見人の生活に必要な財産を後見人が管理し、残りは信託銀行などの専門機関に預けてしまう方法です。さらに、預けた財産の払い戻しや契約解除には、裁判所が発行する指示書が必要なため、たとえ後見人であっても勝手に財産を持ち出せません。ちなみに預けた財産は元本保証されていますから、元本割れのリスクもありません。

遺産の使い込みトラブルを未然に防ぐために

血のつながった兄弟、姉妹、その他親族を疑うのは心苦しいものです。しかし、大金を持ってしまったばかりに魔が差し、ふとしたきっかけで遺産を使い込むという例は後を絶ちません。使い込みによるトラブルは、最終的に裁判をしなければ解決できません。親族との信頼関係に亀裂を生じさせないためにも、事前に弁護士に成年後見人の相談を持ち掛けてみましょう。

このコラムの監修者

  • 福田大祐弁護士
  • 福田法律事務所

    福田 大祐弁護士(兵庫県弁護士会)

    神戸市市出身。福田法律事務所の代表弁護士を務める。トラブルを抱える依頼者に寄り添い、その精神的負担を軽減することを究極の目的としている。

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